12月17日の観音堂の例祭「観音様のお歳夜」が近づくと、鶴岡市内のお菓子屋さんでは切さんしょう(「切さんしょ」とも言われます)作りが始まります。切さんしょうは、山椒の香りが効いた餅菓子です。そばとうどんの間ぐらいの太さで、短めに切ってあります。白砂糖と黒砂糖味の2つが定番となっています。
縁起菓子や厄除け菓子などともされる、この時期だけの限定品です。
明治時代に東京のお菓子を参考に作られたと言われていますが、私が子どものころ(かなり前)は、お菓子屋さんが1年間のお菓子の余った切れ端をとっておき、それを集めて作ったもの、と教わりました。
なるほどだからこの馴染みのない味(=山椒)なのだと納得したように思います。
写真は、いーお店の「住吉屋菓子舗」さんの切さんしょうです。
「木村屋」さんでも販売しています。

写真は、黒蜜ときな粉をたっぷりとまぶした「鶴岡笹巻」です。
「鶴岡」としましたのは、笹巻は地域によってその作り方、形が異なるからです。
こちらは、もち米を「灰汁」で煮た黄色い笹巻です。
少し透明感があり、ぷるんとし感触、そしてもっちりとした食べ応えのあるスイーツ。
「灰汁」の香りと味はクセがありますが、慣れるとそれまたクセになる美味しさです。
飽海地区などの庄内の北部では、この「灰汁」を使わないので白色になります。
素朴な甘さと笹の香りに癒される、春から初夏までのお楽しみです。
【笹巻取扱店】庄内観光物産館

外は雪が降り積もる寒い冬。
暖かい部屋のコタツに入りながら食べるスイーツ「水ようかん」
通常の羊羹のようにこってりとした甘みではなく、
つるりとしたのど越しのさっぱりとした甘さのようかんです。
冷蔵庫がなかった時代、冬の低い気温を利用して
固めた鶴岡の甘味です。
家庭で大きなバットに作り、
おすそ分けに配ったりしていましたが、
今はお店で買う方の方が多いかもしれません。
(販売店のご紹介)
・木村屋
・住吉屋菓子輔
山形の郷土料理を食べる、作る、習う、広める誰でも参加の部活動