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暑い山形の夏を乗り切る「だし」

「だし」(庄内にて作成)
内陸発祥で庄内で見られるようになったのは、近年かと思います。山形の人にレシピを聞いて作ってはみるものの、野菜の生臭さに慣れず、これが本当の味なのかと疑心暗鬼になったものです。しかし試行錯誤して、何度も作るうちに、美味しさに到達。今や夏の食卓になくてはならないご馳走に。具をあれこれアレンジして、マイだしを毎年開発するのが楽しみとなりました♪だし

 

作り方(写真の場合)

材料:なす、きゅうり、ピーマン、トウモロコシ(=きび)、醤油

※梅干し、わさび、生姜、シソ、酢を加えると殺菌効果が得られ、風味も爽やかになります。

1)野菜を細かくさいの目切りにします。(写真より小さい場合の方が多い、ナスはしばらく水に浸けてアクを抜く。)

2) 1)を合わせ、醤油を入れかき混ぜ、一晩冷蔵庫でなじませる。(30分位で食べる人も多い)

庄内、夏の味噌汁

県外に住んだり、他地域に住んでいる方から「へー、面白いねー!」と言われ、初めて「これってここだけ?」という事実が明るみに出る食べ物ってありますよね。

もう9月で芋煮汁の季節が始まっていますが、庄内の夏~初秋の定番味噌汁を紹介します。

3種紹介しますが海鮮の具材を広げるともっとあります。
庄内で生まれ育った人間にとっては特に珍しくはないのですが、みなさんいかがですか?
食べたことはありますか?

だだちゃ豆の味噌汁

今はだだちゃ豆を知らない方は少なくなっていると思います。
この味噌汁を食卓に取り入れたら本当のだだちゃ豆通!

 よく洗っただだちゃ豆を普通の味噌汁の具同様茹でますが、「さやごと」です。さやからも旨みが出るためです。湯で時間はあくまで軽く。豆が柔らかすぎると美味しさを損ないます。そして、ダシ、味噌を入れて出来上がり!食べ方はお好みですが、だだちゃ豆の風味のきいたお汁を全部飲んでから、最後に豆をいただきます (*^_^*) 

だだちゃ豆の味噌汁
産直あぐりのレストラン「食彩あぐり」の味噌汁でいただけることがあります。(日替わり、季節限定)

とうもろこしの味噌汁

これは、見た目の豪快さにびっくりされるでしょう。
「輪切り」ですので。
上記のだだちゃ豆味噌汁と同じく、とうもろこしの粒だけでなく、芯からも甘い旨みが出ますので、汁も充分堪能します。子どもにも大人気の夏の風物詩です。

とうもろこしの味噌汁
こちらも「産直あぐりのレストラン(食彩あぐり)」の味噌汁として出ることとがあります。(日替わり、季節限定)

いげし(えげし)の味噌汁

内陸部に住む方は、いげし(えげし)を見たことも聞いたこともない方が多いと思います。
いげし(えげし)は、海草で、庄内沖でもよく採れます。
こちらでも以前紹介していました。
えげし・いげすの味噌汁

いげしの味噌汁

こちらは、いげしと合わせる定番である茄子の他に、みょうが、豆腐も入れて具沢山に仕上るのが好みだというAさんのご家庭の味噌汁です。こちらは夏の終わりとともに姿を消してしまいます。

手が止まらない だだちゃ豆

だだちゃ豆庄内の夏の食べ物の筆頭と言えるでしょう。一体庄内人は、ひと夏に何粒(何万粒!?)食べるのでしょうか。

本家本元は、鶴岡市白山地区の「白山」ブランドですが、今やほぼ庄内地区全域でおいしい枝豆が生産されていて、産直やスーパーにはずらりと試食品と共に枝豆が並んでいます。

近年は、枝から豆が外された状態で袋づめされ販売されていますが、少し前までは枝ごと売られていました。枝から豆をもぐ作業は、子どものお手伝いの定番だったと思います。この時期になると町のごみ収集所には、だだちゃ豆の枝が各家庭から集まり、束ねて積み重ねられていました。

さて、だだちゃ豆の茹で方ですが(諸説あります)、ご紹介します。

1)豆を水洗いする(塩でもんで細かい毛を取り除く、という農家の方もいます)
2)鍋に豆と水(豆がかぶるくらい)と適量の塩を入れて火にかける。
3)沸騰し、豆のさやが開いてきたら、随時味見をして、好きな硬さになったら火を止める。 ※簡単に柔らかくなるので、ここで油断しない。
4)ざるに上げ、水や氷水で一気に冷やして出来上がり。(水に付けないで、広げて冷ます派もいます)

美味しくて栄養たっぷりのだだちゃ豆。 こちらでも取り扱っています↓

南禅寺(なんぜんじ)

南禅寺(なんぜんじ)庄内の夏の風物詩のひとつ、「南禅寺」。
暑くなってくると、冷えた南禅寺がなんとも心地良いのです。
トッピングは、生姜、みょうが、ネギ、しその葉など、冷奴にのせるものと変わりはありませんが、さっぱり系に限ります。
普通の豆腐よりやわらかいので、慎重につかまないと、どんどん崩れて、箸では対処しきれなくなります(^_^.)

夏の岩牡蠣

庄内 夏の岩牡蠣夏、これを頂かなくてはなりません。
(という食材はたくさんありますが)

旨さと大きさで有名な「遊佐 吹浦」の岩牡蠣をいただきました。
鳥海山のミネラル豊富な伏流水と日本海の恵みでまるまる太った
この地区の岩牡蠣は夏に一度は食べておきたい逸品です。
(由良や鼠ヶ関の岩牡蠣も必ず食べます。)

豊富なミルクに目をつむり、無言になり、唸ります(*´▽`*)
庄内に生まれて良かった。

えげし・いげすの味噌汁

えげし・いげすの味噌汁庄内には、夏ならではの味噌汁がいくつかあります。
・だだちゃ豆の味噌汁(さやごと入っています)
・とうもろこし(きび)の味噌汁(輪切りです)
・けんこ(貝。いがいなど、岩場で捕れる小さな巻貝など。海辺に住む人は食べないかも)の味噌汁
(もっとありそうですが、)

そして、「えげし(いげし/いげす)の味噌汁」です。

茶色~赤紫色の海藻類で、熱い味噌汁にさっと入れて食べます。
時間がたつと柔らかくトロンとしてしまうので、早めに食べてさくさくとした食感と海の香りを楽しみます。

えげしを入れる味噌汁は、茄子と決まっているようです(?)
茄子のシンプルな味が、えげしの風味を邪魔しないのかも。

夏の終わりとともに、その姿は魚屋さんから消えていきますが、乾燥したものがありまして、県外の方に喜ばれるお土産になっています。