なんか魔法にでもかけられたような感覚に陥った3月でした。
果てしなく広がる白一色の世界があっという間に早春の景色に変わったのですから。
毎朝のスムージーにする材料が無くなり、今月上旬急きょ雪堀りに挑戦。
わが菜園は吹き溜まりなのかまだ60~70㌢の雪に覆われていました。
結球したキャベツは降雪前にすべて収穫しましたが、球に成り損ねたもの10数株をそのまま残していたのです。
夏に苗を定植したのですが、生育適温をはるかに上回る高温の日々が続いたのが影響したのでしょうか、なかなか葉が大きくなりませんでした。
ようやく成長し始めたと思ったら、ほどなく気温が急降下。
きちんと結球する時間がないまま雪の下に。
一帯は白一色で、雪を踏み固めながらそれらしいところにたどりついたものの、キャベツの畝はどこ?
漁師は山合わせといって岬の山などを見て位置を割り出すと聞いたことがありますが、周辺の樹木などから見当をつけ、スコップを振るいます。
わずか60㌢の積雪でもなかなかの重労働で、汗をかきそうになるほど。
一発で掘り当てられれば嬉しいのですが、“見当違い”でやり直しも。
黒マルチの上のキャベツは雪の重さで完全に押しつぶされていました。
大方の人は平べったいキャベツなんて見たことがないどころか、想像したこともないでしょう。
寒さで傷んだ部分を取り除けばスムージーの材料として使うのには何の問題もありません。
その数日後、同じ場所に立って「えっ」。
探すのに苦労した畝が目の前に広がっているし、まだお休み状態ながら採り残したキャベツも。
一気に雪解けが進んだので大洪水を引き起こし、畝はさながら湖に浮かぶ島のよう。
クキタチ用に植えていた小松菜も姿を現す。
その大洪水も4、5日で治まり、野菜や雑草は一斉に息を吹き返したように冬の色から春の色に衣替え。
早春の緑は生命そのもののように感じられます。
暖冬小雪で、ゆるゆると冬から春に移った昨年と違い、今年の3月はちょっとしたドラマを見るように変化に富んでいます。
郊外の果樹園ではサクランボやリンゴ、桃などの剪定作業が急ピッチで行われ、梅の蕾は破裂寸前で、桜の枝もピンク色を濃くしてきました。
桜花爛漫の候は目前です。
桜の開花はジャガイモの種芋植え付け可能の合図。
いよいよ今年の野菜作りのスタートです。
寒さの中でもわずかずつ育まれ頭をもたげたフキノトウ。
フキ味噌や天ぷらにして早春の味を楽しみながら日本酒を傾け、来年は雪の下から平べったいキャベツを掘り起こすようなことがないようにと願っております。
(2025/03/31 辻蕎麦HP)