陽光が一段と強まり、低く垂れこめた空模様にうつうつとしていた気持ちも実に晴れやかになってきました。
2月20日ころには早々と雪が消えたので、いつもの年より早い春の訪れを期待したのですが、そうはいきませんでした。
ウメや水仙など早春の花々は幾分早いかなといった程度で、それほど急ぎ足だったわけではなさそうです。
やはりこの時季は「三寒四温」で移ろい、「二寒五温」にはならないのですね。
久々に菜園をのぞいてびっくりしました。
見事なくらいに土が掘り返されているのです。
犯人はモグラとネズミ。
冬の間中雪の下で大運動会を繰り広げていたのではないかと疑いたくなるほどの荒れようです。
モグラの通った後は、土が盛り上がり一目瞭然。
モグラには縄張りがあり、結構広い面積に1匹しかいないと何かで読んだ記憶がありますが、本当にこれが1匹でやった仕業かよと首をひねりたくなるほどです。
ネズミは菜園の至る所に穴をあけ、地中を縦横無尽に走り回っていました。
エサを求めての動きですが、例年にないひどさです。
それだけエサが不足し、必死だったのですかね。
大運動会の被害者は雪の下で冬を越したタマネギやイチゴなどの苗。
根を直接かじられないまでも、地中に掘られた穴の中で根が宙ぶらりんになり枯れてしまうのです。
茎がしんなりしているものを手にすると、あっさり抜けてしまいます。
雪が降るまでしっかり育っていただけに残念でなりません。
残った苗は、これからしっかり手を掛けていかないと。
自然の大変さを味わわされましたが、自然の強さにも感動しました。
秋にプランターに植えていたレタスミックスとホウレンソウ。
10㌢ほどまでに成長し、時折りサラダ用に摘んでいました。
降雪期を迎え不織布で覆って寒さ対策をしたのですが、気温がマイナスの日々が続くとさすがに耐えきれなかったようです。
凍って次第に枯れ始め、いずれ全滅するのではないかと思っていました。
ところがそうはならず、今月に入り気温が高くなると、残った3分の2ほどが成長し出したのです。
あの冬の厳しさを生き抜いて、再び葉を広げ始めた生命力のたくましさに感動。
愛おしさが募り、しばしの間、摘み取って食卓に並べることができませんでした。
われながら変な感じではありましたが。
懸命に生き抜こうとしている姿は動物も植物も関係なく心を動かすものですね。
簡単にあきらめ、見放してはいけないということを改めて思い知らされました。
2019年03月29日