「ひとり言」を書き換えたいと考えながら、三月の雛人形も終わり、店内は五月人形に衣替えです。

県内のあちらこちらでは時代雛が見られる旧の雛まつりで華やかな季節です。雪国山形では、「お雛様見せでけらっしゃい。」と街歩きするのも旧節句がぴったりですね。

京より遠くはなれた雪国山形で、これだけ素晴らしい雛人形が大切に残されている事に感心するばかりです。
各ご家庭で、毎年飾られ大切に扱われた賜物。
この作業を毎年なさる奥様方に感謝です。

人形を扱っている者からしても、今現在、このような細工物を作ってくれる職人さんや材料を探すとなると「出来るだろうか？」と考えてしまいます。
ただ、ただ、日本人のものづくりの細やかさ、センス、正直さを感じられる事ばかりです。

そんな思いを新たにしながら五月人形もきっちり作って頂き、飾らせていただきました。「シンプルに飾り付けた方が、匠の技が際立つ」これが今年のポイントだと感じます。
屏風との絶妙なバランスをぜひご覧頂けたらと思います。

今年も残すところ少しとなりました。
「12月」と聞くだけで、「あれもこれも」と気忙しい今日この頃です。
まだ雪がない分、気持ちが楽ですが・・・

人形屋さんは12月に入ると雛人形を出し始めます。
今年もやっと飾り終え、色々なタイプのお雛様達にまた会えた事にホッとしている所です。

格式ある凛とした古風なカップルや、現代的な若々しいカップル。お人形といえども、じっと見ていると二人が醸し出す雰囲気が一組一組と違っているのがとてもおもしろいところです。
お選びになる時のポイントは色々ありますが、そんな角度から入るのもひとつかもしれません。

例年と大きな変化はありませんが、コンパクトサイズの種類が増えてきました。コンパクトになったからといっても、作り上げる工程は大きい物と同じ、かえって職人さんはたいへんです。

お客様、作り手の色々な声を直接聞いている専門店が取り揃えたお雛様の数々をぜひご覧頂ければと思います。
高価なお買い物になりますので、わからない事、聞きたい事、どんな事でもお声をかけて頂き、店の者を上手にご利用ください。今まで蓄積した経験で、一つ一つお答えしていきたいと思っています。干支博多人形、ちりめん細工物等もございます。
ご家族皆さまでのご来店をお待ちしております。