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人形屋さんのひとり言(2017年12月)

 

 雪が降りだすのが早かったためか、寒さが厳しく感じられる今年です。正月飾り(羽子板、破魔弓)の習慣がない山形では、12月にはいると一気にお雛様の季節になってしまいます。  少し早いと思われるかもしれませんが、色々なお店をゆっくり見て歩き、品定めや、人形屋さんの話を聞いたりするのには良い時期かもしれません。

 当店も、色々に着飾ったお姫様。お殿様が勢揃い。それぞれにお顔立ち、雰囲気も違っていて面白いですよ。
 同じ大きさのお雛様も、屏風・飾台の使い方でちょっとゆったりめ、コンパクトにと飾り方は無限大。
 専門店だから出来る、お客様の声をお聞きしながらお一人お一人に合ったセットをご提案いたします。
 時間は少し頂きますが、ひとつひとつ積み上げていく作業は本当に楽しいですよ。小さな店なので、お待たせすることも多々あるかもしれませんが、ぜひお声をかけてください。メリット・デメリットもきっちりお答え致します。

 長い付き合いの工房で、しっかり作ってもらったお雛様を一番美しく見えるように飾らせてもらいました。ぜひ皆様で一足早い春を感じにいらしてください。お待ちしております。

人形屋さんのひとり言(2017年3月)

「ひとり言」を書き換えたいと考えながら、三月の雛人形も終わり、店内は五月人形に衣替えです。

県内のあちらこちらでは時代雛が見られる旧の雛まつりで華やかな季節です。雪国山形では、「お雛様見せでけらっしゃい。」と街歩きするのも旧節句がぴったりですね。

京より遠くはなれた雪国山形で、これだけ素晴らしい雛人形が大切に残されている事に感心するばかりです。
各ご家庭で、毎年飾られ大切に扱われた賜物。
この作業を毎年なさる奥様方に感謝です。

人形を扱っている者からしても、今現在、このような細工物を作ってくれる職人さんや材料を探すとなると「出来るだろうか?」と考えてしまいます。
ただ、ただ、日本人のものづくりの細やかさ、センス、正直さを感じられる事ばかりです。

兜そんな思いを新たにしながら五月人形もきっちり作って頂き、飾らせていただきました。「シンプルに飾り付けた方が、匠の技が際立つ」これが今年のポイントだと感じます。
屏風との絶妙なバランスをぜひご覧頂けたらと思います。