酒田獅子頭は【銀山獅子】ともよばれ、二百年前から郷土玩具として作られたが、魔除けとしても珍重されている。
耳の立った黒塗りの雄獅子(陽)と耳の垂れた赤塗りの雌獅子(陰)の一対からなり、雄雌そろっているのは、全国でも珍しい。
獅子は古くから悪病災害魔除けの霊獣として民間信仰の対象とされ、神楽や獅子舞に登場し、民俗芸能として発展、親しまれています。当地方でも正月祭典には奉納行事として欠かせない存在で、氏子の家々を廻り、一家の繁栄無病息災の祈願がこめられていた。
また、子供の玩具としての獅子頭は、素朴な木彫りに豊かな色彩で親しまれ、酒田を代表する郷土玩具として全国に評価され、最近では、床の間飾りや玄関飾りとして人気を博しております。
酒田市は昭和51年10月に、市の中心街を焼きつくす大火にあったが、全市あげての努力によって、三年後に盛大に復興際が行われた。その時、市のシンボルとして獅子頭が選定された。
獅子頭の参列する酒田まつりは、毎年5月に行われ、酒田市役所前に飾られてある、一対の巨大な獅子頭が市中をねりあるき、市民や観光客に親しまれています。