e-yamagataトップページに戻る やまがたの暮らしまるごと応援サイト 「い〜山形どっとこむ」
|インフォメーション |サイト利用規程 |街並み画像
e-yamagata e-住まいづくり ライフスタイル コミュニティ サイトマップ メルマガ登録 メンバー募集 初めての方へ
蔵王連峰の展望や四季折々の景観が美しい、
旧上山藩3万石の城下町 かみのやま(上山)温泉郷に憩う
筆者 : 天野 佳一
温泉めぐり・山形路TOP > 温泉のある風景 > 第9回 かみのやま温泉 

 東京駅から山形新幹線に乗って2時間半余。上山城を見上げる「かみのやま温泉駅」に到着したのは正午少し前だった。今回の旅は、還暦を迎えた仲間たちが同窓会で盛り上がり、その場で有志10人が即決して企画したかみのやま温泉郷の旅である。

 上山市は、新湯・十日町・湯町・高松・河崎・葉山地区などの温泉郷が中心の街で、湯量が豊富で透明な泉質の湯が沸く、東北の名湯として知られている。宿から名峰蔵王の雄姿が展望出来るし、四季折々の美しい風景が広がる山麓を見下ろせる素晴らしい立地にある。
上山温泉郷から蔵王連峰を望む 上山温泉郷葉山地区の温泉街
 かみのやま温泉郷を訪ねる人は、温泉でゆったりと寛ぎ季節の味覚を楽しむことのほか、冬は蔵王の樹氷見物とスキーのメッカ蔵王国際スキー場で遊ぶことにあり、民族行事の奇習カセ鳥(2月11日)など多彩な行事を楽しむことにある。

 春はユニークな駕篭かき駅伝がある上山城まつりを楽しみ、初夏の蔵王お釜見物やサクランボ狩、真夏の花笠まつりに参加して踊りの輪に加わる観光客も多い。秋は本州で一番早く色づく紅葉が蔵王エコーラインを錦で飾り、山の斜面に連なるブドウ園からは秋の味覚が届けられる。

 葉山温泉郷には、プロ棋士が閑静な中で熱く対戦する将棋の館葉山館や、彩どりなつかし昔心の宿彩花亭 時代屋、月岡城外濠跡の庭園に囲まれた老舗の宿月岡ホテルなどがある。地元特産品の牛肉をメインにした郷土料理や、さくらんぼをはじめとする季節の果物などが人気を呼んでいる。



 かみのやま温泉駅からタクシーを利用して、羽州街道の宿場として栄えた楢下宿へ向かう。青森の津軽氏や秋田の佐竹氏が通った街道として旧本陣や番所があり、国の歴史街道に選定されている。

 楢下宿にある丹野こんにゃく番所は、こんにゃくを焼鳥や甘エビ・イカ・牛肉味などに見事に化けさせ、その種類は100種以上あるといわれているが、その多彩な芸術的品揃えに目を見張る。昼食はこの珍しい旧番所跡で「こんにゃく懐石」を戴くことにした。

 丹野こんにゃく番所から齋藤茂吉記念館に向かう。齋藤茂吉は上山市金瓶で生まれた歌人で、和歌の歴史に燦然と輝く上山市が生んだ偉人である。故郷を慕う茂吉の想いや、生涯の活動を伝える遺墨・遺品を集めた齋藤茂吉記念館で、古歌の世界を堪能した。
羽州街道楢下宿 丹野こんにゃく番所 齋藤茂吉記念館
 上山藩3万石、羽州の名城と言われた上山城は、元禄5年(1692年)に取り壊しになったが、昭和57年(1982年)に300有余年を経て、新たに築城した上山市のシンボルである。天守閣から見る蔵王連峰と上山の四季が一望出来る景観が素晴らしい。城の内部は郷土資料館として、動植物の標本や山岳信仰の遺品など興味深い資料が展示されている。

 上山城の近くに武家屋敷が四軒連なっていて、往時の城に詰める武士の生活を垣間見ることが出来る。その近くには閑静な佇まいの春雨庵がある。たくわん漬で知られる沢庵和尚が、こよなく愛して3年間過ごした庵である。沢庵禅師の徳を慕った上山城主土岐山城守頼行が、沢庵禅師に贈った草庵で、茶室で抹茶を一服出来る風流な庵でもある。
雪景色の上山城 ざくろが実る旧沢庵和尚の庵 春雨庵
 夕食は郷土料理と地酒でみちのくの味覚を堪能したい。500余年の歴史ある名湯に身体を癒してから眠りにつく。翌朝は蔵王連峰が美しく映える晴天であった。

 大型タクシーを呼んで約25km先にある蔵王お釜を見学することにした。蔵王エコーラインの新緑を楽しみながら、やがて蔵王お釜に着く。お釜は蔵王連峰の一つ刈田岳にあるカルデラ湖のことで、水深は25mある。エメラルドグリーンの美しい湖面が、太陽光線により刻々と変化する様は神秘的で、五色沼とも呼ばれている。スケールの大きな山容と湖面とのコンビネーションが素晴らしい。展望台に立った人々の感嘆する声が次々に沸いてくるエリアでもある。
初夏の蔵王お釜 冬の風物詩 蔵王の樹氷
 蔵王お釜を満喫した後は、来た道を戻って上山市街に下る。昼食は山形名物の田舎蕎麦にしたいという希望が圧倒的に多かったので、楢下宿にある田舎蕎麦の老舗原口そばやで食べることにした。蕎麦粉100%で打つ、やや黒く太めのコシのある田舎蕎麦は、都会では味わえない逸品である。
武家屋敷の一つ 旧森本家住宅 田舎蕎麦の老舗 原口そば
 われわれ仲良し一行は十分に腹を満たし、かみのやま温泉駅から素晴らしい旅の余韻を味わいながら、新幹線に乗って帰途についた。
かみのやま温泉アクセス
【新幹線】 山形新幹線「かみのやま温泉駅」下車
かみのやま温泉までは、徒歩5〜10分
高松・葉山・河崎地区はタクシーで5分程度
【お車】 山形自動車道山形蔵王ICより約20km。
東北中央自動車道山形上山ICより約5キロ
【DATA 2005.05.10】
<< 第8回 湯野浜温泉 第10回 瀬見温泉 >>

e-yamagataロゴ