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> ぷらっとフォーム > 県花の最上紅花は古くから公益の花


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 紅花は約4,500年の歴史をもち、いまだに活用されている花である。これほどの長い歴史があり、愛されている花は世界でも珍しいのではないだろうか。それゆえに縫い針をさらに100倍細くしたとげをもち、紅花は「とげは痛いですよ、取ろうとしてもささって痛いですよ」とささやいているように聞こえる。

 さかのぼればエジプトのミイラは虫除けのために紅花染めの布で覆われていたそうである。紅花は、エジプト、エチオピア、インド、古代ローマ、中国、日本などにおいて、染料、化粧料、生薬、油料、花卉および食に使われていた。(注1)

 江戸時代には最上紅花の生産量は山形県が半分以上を占めていた。内陸から最上川を

下って酒田港に集まり、北前船で京都に染料や化粧料として売買のために運ばれた。その当時の最上紅花は最も価値の高いものだったので、山形の農民の唯一の換金作物であった。また、地方には京都の文化がもたらされた。今も当時の紅花の豪商時代から繁栄し続けている会社がいくつかある。このように、「最上紅花は公益の花」 である。そのために1982年に山形県の花に指定された。
岡山県生まれ。神戸女子薬科大学(現在神戸薬科大学)卒業。
岡山大学医学部脳代謝研究施設機能生化学部門において、研究生を経て助手。その間にマイアミ大学医学部神経内科、ベルギー、アントワープ大学神経科学教室、カリフォルニア大学パークレー校に留学。1983年に医学博士取得。山形県テクノポリス財団生物ラジカル研究所医学薬学部部長を経て、現在に至る。
アメリカてんかん学会や国際神経化学会会員、日本てんかん学会や日本神経化学会などの評議委員、日本脳科学会理事など。アメリカノースダコタ大学医学部薬理学兼任教授。

平松 緑
midori hiramatsu
東北公益文化大学環境系教授
midori
 hiramatsu

 活性酸素・フリーラジカルは老化の原因として重要視されている。また、飲酒、喫煙、運動、食習慣、休養などの生活習慣により生ずる、癌、脳卒中、心臓病、糖尿病、高血圧、歯周病、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)などの生活習慣病に大きくかかわっている。

 さきに著者らは最上紅花の花びらと子葉に、活性酸素・フリーラジカル消去作用を見出した。また、実験動物のラットを用いて、紅花の花びら抽出液は酸化ストレスによる脳内細胞膜の過酸化脂質やDNA損傷を抑制し、さらに脳細胞死を防ぐことを見出した。これらは老化や生活習慣病をはじめ、脳神経疾患を予防する作用のある可能性を示している。(注2)

 昨年の東北公益文科大学の開学と同時に、実験用の最上紅花を採集するために、学生に呼びかけて4月10日、プランター74個に最上紅花を植えた。その際比較としてアメリカ産紅花を同時に植えた。6月29日に開花した。アメリカ産の花びらは黄色のままだったが、「最上紅花」 は黄色から赤色に変わった。さらに、間引いた若い葉をパンにいれて焼いたところ、とてもおいしかった。これらの成果は「東北公益文科大学総合論文集2」 などに記載している。(注3、4)

 プランター産最上紅花、アメリカ産紅花、高畠産最上紅花、白い花びらの最上紅花、高瀬産最上紅花、宮城県産最上紅花の花びらのフリーラジカル消去作用を比較検討したところ、いずれもフリーラジカル消去作用を示したが、色による相違が認められた。赤い色が最もよく消し、次いでアメリカ産の黄色、白色は最もフリーラジカル消去作用が弱いことが明らかになった。(注5)また、ラットの脳を用いた実験から、フリーラジカルによりできる脳細胞膜の過酸化脂質および酸化タンパク質の生成は、逆に白色が多く、次いで黄色、最後に赤色の順に弱いことが示された。(注6) この興味深い成果を「第23回日本フリーラジカル学会」(開催地.大阪市大) および当大学で著者が開催した「第29回日本脳科学会」 において発表した。

 今年は最上紅花栽培の畑募集を潟Rミュニティ新聞社が親切にも記事にしてくださり、幸せにも酒田市の佐藤さんご夫妻により畑を借りることができた。佐藤さんご夫妻、酒田市の富樫さんらの温かいご指導、ご協力のもとに、地元のボランティア数人をはじめ、当大学の紅花公益自由研究の学生、山形の「文化]サークル」 の学生と一緒に、あらかじめ箱に種を播き、ハウスで育種した子葉3,000本を砂地の畑に移植した。
植え方が浅かったせいもあって、子葉はいったん砂地に着き、それから成長を始めた。つぼみも大きくなり、そろそろ咲きそうという頃に、蛾が飛んできて卵を産み、孵化した幼虫が茎を食べ、3分の1は茎がしおれてしまった。一時は花が咲かないのではないかと心配したが、7月6日のオープンキャンパスには満開となり、紅花祭りを行うことができた。当大学学長の小松先生から佐藤さんご夫妻と富樫さんに感謝状が手渡された。また、学生が庄内おばこをまとって花摘みを行った。

 乱花は270グラムを収穫した。筆者が思うところでは内陸産の最上紅花に比較して顎はとても大きいようである。それから1カ月後、すなわちお盆がすぎたころに種を収穫したが、ちょうどその数日前の大雨で萼(がく)はほとんど黒くなってしまった。乾燥させて種を収穫したが、使えるものは少ないようだった。しかし、種も内陸性に比べて大きいようであった。

 砂地栽培の最上紅花の花びらと今年収穫された内陸性の最上紅花の花びらのフリーラジカル消去作用を比較検討してみようと思い、地域の異なった4種類を購入した。そして、色を比較したところ、われわれの砂地で栽培したものが最も赤い色を示していた。これからフリーラジカルの消去作用の相違をみようと思っている。

 また、富樫さんらの研究熱心さから、9月8日に1999年産の種50グラムと今回砂地から得られた種を「二毛作のため」 として播いた。果たして花が咲くだろうか。これからが楽しみである。

 注1 平松 緑「紅花の奥深い魅力」現代と公益 2002/第3号、東北公益文科大学
 注2 平松 緑「「紅花と健康について」東北企益文科大学総合研究論集1、東北公益文科大学
 注3 佐藤亜希子、平松 緑「最上紅花とアメリカ産紅花の成長の違いについて」東北公益文科大学総合研究論集2、東北公益文科大学
 注4 佐藤亜希子、平松 縁ら「もがみべにばなとアメリカ産ペニバナの成長、花色、食味の相違」日本作物学会記事、印刷中
 注5 佐藤亜希子、平松 緑「紅花の花びらの色による抗酸化作用の相違について」第24回日本フリーラジカル学会、抄録集 P61、2002
 注6 佐藤亜希子、平松 緑「ラット脳ホモジェネートの過酸化物および酸化蛋白質に対する紅花の花びらの色による効果」第29回日本脳科学会抄録集 P33、2002

【出典:「Future SIGHT18号」(2002年秋発行)】

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